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ワークフローシステムのデメリット6つ!導入失敗を防ぐ対策方法を紹介
DX推進でワークフローシステムを導入したけれど、期待する成果が得られなかったと失敗する企業がいます。
このような失敗を防ぐためには、ワークフローシステムのデメリットを理解して、どのような対策を行えばよいかを把握しておくことが大切です。
そこで、今回はワークフローシステムのデメリットを6つご紹介します。
ワークフローシステムのデメリット①業務プロセスの見直し
ワークフローシステムを導入する際には、一般的に業務プロセスの見直しが必要になります。
例えば、申請・承認の担当者が分散していたり、責任範囲が不明確だったりする場合はワークフローシステムに落とし込むことができません。
また、部門を跨ぐ申請・承認フローを作成する場合は部門や担当者で承認基準が異なるとトラブルが起きます。そのため、ワークフローシステムに反映する前に業務プロセスの見直しが必要です。
解決策:従業員に協力してもらう
業務プロセスの見直しをするためには、従業員の協力が欠かせません。そのため、ワークフローシステムを導入する目的を説明して同意を得た上で、業務フローを可視化して新しいプロセスを設計するのを協力してもらいましょう。
従業員からどれだけ協力が得られるか、フィードバックが得られるかで利便性が大きく変わります。
ワークフローシステムのデメリット②導入コストの発生
ワークフローシステムを新規で導入するとコスト(初期導入費・ライセンス費・保守サポート費・カスタマイズ費)がかかります。
ワークフローシステムの導入コストは「製品」「ユーザー数」「カスタマイズ要件」で異なりピンからキリまであります。
ワークフローシステムでプラン料金は大きく変わるため参考程度になりますが、クラウド型は500~3,000円/ユーザー/月です。これまでワークフローシステムを未導入の企業はコスト面が負担と感じることでしょう。
解決策:投資対効果を踏まえて検討する
ワークフローシステム導入する上で大切なことは、業務効率化や内部統制、BCP対策などどれだけ効果を得られるかを考えることです。
ワークフローシステムは必ず導入すべきものではありません。
小規模で業務プロセスを簡素化している企業、業務プロセスが頻繁に変わる企業はワークフローシステムが不要となることもあります。
逆に複雑な業務フローで、申請や承認、決裁スピードが遅いことに課題を感じている企業はワークフローシステムを導入した方がよいでしょう。
投資対効果を踏まえて考えることが大切です。 ワークフローシステムにはライセンス料金を支払うクラウド型と一括購入のオンプレミス型があります。
自社の運用方法に合うものを選択すると、より投資対効果が得られやすくなります。そのため、ITコンサルティングまたはベンダーに相談をして、最適な方法を提案してもらうようにしましょう。
ワークフローシステムのデメリット③初期設定が大変
ワークフローシステムを導入する際は、初期設定を行わなければなりません。
承認フローのステップ、承認者、通知などの設定が必要です。
大企業では部門を跨ぐ承認・申請が多いと思いますが、複雑な承認フローを設定するのは想像以上に大変です。人事異動の際にメンテナンス不要のワークフローシステムを構築するには、部署コードや職位コードを紐づけなければなりません。
また、お客様の中には人事システムや会計システムとワークフローシステムを連携させたい方もいるでしょう。ワークフローシステムと他システムとの連携も初期設定に含まれます。初期設定後はテストを行うなど想像以上に大変な作業となります。
解決策:ベンダーのサポートを受ける
ワークフローの初期設定に不安を感じる場合は、ベンダーサポートでお任せするのも1つの選択肢です。
ベンダーサポートを受けて画期的なワークフローシステムを構築したい場合は、業務を洗い出して「承認フロー」「ルール」「システム要件」をまとめておくようにしましょう。
「承認フロー」「ルール」「システム要件」をまとめておけば、ベンダーがワークフローシステムを構築しやすくなります。
「承認フロー」「ルール」「システム要件」のまとめ方について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『【図で解説】承認フローの見直しで業務効率化!改善方法を解説!』
ワークフローシステムのデメリット④トレーニングが負担
ワークフローシステム導入後は、従業員に利用してもらうためにトレーニングを行わなければなりません。
ワークフローシステムのログイン方法や申請書の作成方法、承認、決裁までのプロセスを体験してもらいます。
その後に、経費申請や休暇申請、発注承認など各業務プロセスの承認フローを体験してもらいます。承認者には、承認や差し戻しの方法を指導しなければなりません。また、ワークフローシステムの管理者はアクセス権限、新しいユーザーの追加方法を覚える必要があります。
課題:専任チームを立ち上げる
ワークフローシステムを導入する際は専任チームを立ち上げましょう。
ワークフローシステム導入の専任チームが、システムをトライアル体験してみて操作しやすいものを選び、初期設定や運用テスト、トレーニングを主導します。
トレーニングをする際は「基本操作トレーニング」「役職別トレーニング」などの研修を行い、マニュアルも併せて用意しておきます。
研修やマニュアルでも、ワークフローシステムの操作方法がわからない場合は社内ヘルプデスクにお問い合わせしてもらうと定着しやすいです。
ベンダーにお問い合わせすれば操作方法を教えてもらえますが、返事がもらえるまでタイムロスが発生します。
タイムロスがストレスとなりITツールの導入をやめる企業も多いです。そのため、ワークフローシステムに限った話ではないですが、ITツールを導入する際は専任チームを立ち上げましょう。
ワークフローシステムのデメリット⑤業務負荷がかかる
ワークフローシステムを導入しても、すぐに全ての業務の承認フローを完全移行できるわけではありません。
現実的には、従業員の習熟度を見ながら段階的に移行することになります。そのため、ワークフローシステム導入後は一時的に、紙ベースによる申請・承認と併用することになります。
従業員の業務負荷が重たくなるため反発が起きてしまうケースも多いです。
また、契約書など重要書類はワークフローシステムが定着した頃に電子化するなどの工夫が必要です。そのため、すぐに全ての業務の承認フローを完全移行できるわけではないことを理解しておきましょう。
解決策:ワークフローシステム定着までの期間を設定する
ワークフローシステムを導入しても、すぐに全ての業務の承認フローを完全移行できるわけではありません。そのため、ワークフローシステムが定着するまでの期間を設定しましょう。
簡易的な承認フローから取り組み、複雑な承認フローに移行するスケジュールを組みます。
また、ワークフローシステムを定着するには従業員の同意も欠かせません。そのため、従業員にワークフローシステムを導入する目的を説明してトレーニング受講などに協力してもらえるようにしましょう。
余裕を持ったスケジュールを立てておくことで、ワークフローシステムが定着しない歯がゆさなど感じずに済みます。
ワークフローシステムのデメリット⑥カスタマイズしにくい
ワークフローシステムには、さまざまな製品がありますが、カスタマイズしにくいものを選ぶのはやめましょう。
例えば、ノーコードやローコードで承認フローを設計できるシステムは便利ですが、高度な要件を満たすことはできません。「ノーコードやローコードは便利だけど、細かな要件まで満たさないよね…」となりやすいです。
また、ベンダー依存の開発スタイルにすると、自社にピッタリ合うシステムを開発するまで時間がかかります。些細な部分の修正も依頼しづらくなります。ワークフローシステムに限った話ではありませんが、ITツールのカスタマイズしにくさに悩まれる方は多い印象です。
解決策:ハイブリッド開発ツールを選ぶ
ハイブリッド開発ツールを活用すれば、ノーコードツールやローコードツールの制約から脱却できます。
ハイブリッド開発とは、ローコードとプロコードでアプリを開発できるツールです。エンジニアならわかるコードがわかりやすく書かれており、コードを編集すれば自社にピッタリ合うものが開発できます。
この方法であれば、ベンダー依存型のシステム開発からも脱却できます。
ハイブリッド開発とは、ケートリック株式会社が広めているため聞きなれない言葉かもしれませんが、ローコードとプロコードを併用するシステム開発手法です。ぜひ、覚えてもらえると幸いです。
ハイブリッド開発に関して詳しい情報は、下記の記事でご覧いただけます。
関連記事:『ローコードとプロコードを活用したハイブリッド開発のススメ』
ハイブリッド開発にご興味がある方は、ケートリック株式会社のハイブリッド開発ツール「consentFlow」をお試しください。consentFlowを利用すれば、簡易的な承認フローはローコード、複雑な承認フローはプロコードで開発できます。
consentFlowの詳細情報は下記よりご覧頂けます。
まとめ
ワークフローシステムのデメリットは6つあります。 業務プロセスの見直し 導入コストの発生 初期設定が大変 トレーニングが負担 業務負荷がかかる カスタマイズしにくい この記事では、各デメリットの対策方法までご紹介しました。ワークフローシステム導入で失敗したくない方は、この記事を参考にしてみてください。