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システム開発スピードを高める9つの方法!遅い原因まで詳しく解説
「システム開発を高速化するために、エンジニアを採用したはずなのに開発スピードが上がらない…」「開発スピードを高めたい場合はどうすればよいのだろう…」とお悩みを抱えていませんか?
今回は開発スピードを高める9つの方法をご紹介します。DX推進に取り組み、ビジネス競争力を高めたいとお考えの方のお役に立てれば幸いです。
開発スピードが遅い原因
開発スピードが遅い原因は大きく5つあります。
コミュニケーションコストが増加する
コミュニケーションコストが増加すると、開発スピードが遅くなります。システム開発を高速化するために、エンジニアを採用する企業は多く見受けられますが、組織規模が大きくなるほどコミュニケーションコストが増加して開発スピードが遅くなります。
システム開発チームの規模が2倍でも、開発スピードが2倍になるわけではありません。 大きな組織になるほど、特定の人に決裁してもらう必要があり開発スピードが遅くなります。
共通作業を繰り返している
大規模の組織では、システム開発チームが10チーム以上あります。チームで開発対象が異なれば、情報共有せずに開発が行われることもあります。
その結果、各チームが同じ作業を行いムダが生じてしまうのです。このような問題は、共通作業を効率化するための仕組みづくりが行われていないことが原因で発生します。
既存システムのコードが複雑である
システムやアプリの改修を行う際に、既存のコードが複雑であるとコードを読み解くまでに時間がかかります。
コードを読み解かずにバグ修正や機能追加を行うと、他のシステムに影響を与えてしまうこともあるため、慎重に作業しなければいけません。
近年、システム設計の複雑性を軽減する動きが出てきていますが、既存システムのコードが複雑で、保守・運用がしにくいという問題は開発スピードにも大きな影響を与えます。
不具合の再発防止の対策を講じない
システム開発ではバグや不具合を発見することがありますが、不具合の原因を特定せずに表面的な修正だけを行うと、不具合が再発したり、新たな不具合が発生したりします。システムやアプリの品質を落とすことになるため注意が必要です。
システム開発体制が悪い
社内にシステム開発部隊を持たずに、外部のシステムインテグレーターに依頼する企業も多く見受けられます。外部のシステムインテグレーターにシステム開発を依頼すると、要件を詳しく説明しなければいけません。
また、修正依頼や機能追加依頼に迅速に対応してもらえません。システム開発を内製化している企業と比較すると開発スピードが遅くなります。
開発スピードを高めた方がよい理由
開発スピードが遅い原因をご紹介しましたが、なぜ、スピードを早める必要があるのでしょうか?ここでは、開発スピードを高めた方がよい理由をご紹介します。
テストやリファクタリングに時間が取れる
システム開発の工程は「要件定義」「基本設計」「詳細設計」「プログラミング」「テスト」「リリース」となりますが、開発スピードを上げるとテストやリファクタリングに時間が取れるようになります。
つまり、システムやアプリの品質を上げることが可能です。保守・運用もしやすいシステム、アプリを作れるようになります。
開発コストが抑えられる
システム開発コストは「エンジニア人数×月単価×開発期間」です。つまり、システム開発スピードを高められれば、開発期間が短縮できるため開発コストを抑えることができます。
一般的に開発コストを抑えるとシステムやアプリの品質が落ちると言われています。それは、エンジニア人数や月単価を削減した場合です。開発期間を短縮すれば、システムやアプリの品質を維持したままコストを削減できます。
エンジニアの士気を上げられる
開発スピードを高めることができれば、エンジニアの士気を上げられます。なぜなら、エンジニアは成功体験を積み重ねることができるためです。 汎用的な機能はコードを自動生成、複雑な機能はコード記述と区分けして作業させれば、新しい技術に携われるチャンスを与えられます。
また、開発スピードが早ければ残業もなくなり、健康を維持しやすくなります。つまり、エンジニアの士気を上げることにも繋がります。
ビジネス競争力を上げられる
さまざまな企業がDX推進に取り組み始めました。デジタルシフト化し、急激に変化する社会に対応するためにはシステム、アプリが必要不可欠となりました。
また、このような時代でも選ばれ続けるためには、現場の声や顧客の声を即座に反映できる体制が必要です。つまり、開発スピードを上げればビジネス競争力を上げられます。
開発スピードを高める方法
システム開発のスピードを高めたいと感じた方もいるでしょう。そのような方向けに開発スピードを高める9つの方法をご紹介します。
明確な要件を設定する
システム開発スピードを高めるために、明確な要件を設定しましょう。なぜなら、要件定義が曖昧だと認識ミスが起きてコミュニケーションコストが増加するためです。また、システムやアプリの手直しが発生してしまい、開発スピードが遅れてしまいます。そのため、開発スピードを高めるために、明確な要件を設定しましょう。
共通作業を仕組み化する
社内に複数のシステム開発チームが存在する場合は、組織全体で共通作業がないかを洗い出して仕組み化することが大切です。1つのチームがCI/CDパイプラインを提出して、それを他のチームが共有します。組織全体で共通作業を仕組み化するときは、専任チームを作ると上手くいきやすいです。
ローコード/ノーコードで自動化する
汎用的なシステムであれば、ローコード/ノーコードを活用して開発を効率化・自動化できます。 ローコードとは、ソースコードの記述を最小限に抑えたシステム開発を指します。
GUI上でパーツをドラッグ&ドロップで組み立てるシステムを開発する手法です。GUI上で操作した内容のプログラミングコードを自動生成できます。
1からプログラミングすると数百万円するものが、短期間で開発できます。そのため、汎用的なシステム、アプリを開発する場合は、ローコード/ノーコードを上手く活用しましょう。
ローコードについて下記の記事で詳しく解説しています。
関連記事:『ローコードとは?メリット・デメリット、選び方までわかりやすく解説』
コア業務にフルコミットさせる
ローコード/ノーコードで汎用的なシステム開発を効率化・自動化させる際は、エンジニアにはコア業務にフルコミットしてもらいましょう。エンジニアに新しい技術を習得できるチャンスを与えられれば、士気を上げられます。エンジニアの士気を上げられれば、開発スピードは自然と上がります。
高品質なコードを記述する
システムやアプリ開発する際は、他のエンジニアでも解読できる高品質なコードを記述するようにしましょう。
変数名・定数名・プロパティ名がわかるように工夫したり、複雑な条件式をわかりやすく記述したり、高品質なコードを記述しておけば運用・保守がしやすくなります。
システムやアプリに機能を追加する際も、高品質なコードを記述しておけば、スムーズに作業できます。
エンジニアのノウハウを共有する
社内のエンジニアでも、各自で得意分野や苦手分野があります。同じことをやるにしても、エンジニアのレベルはピンキリです。
エンジニアのレベルの差を埋めるために、定期的にノウハウを共有する場を作りましょう。ノウハウを共有する場を作れば、エンジニアのレベルの偏りをなくせます。
その結果、特定のチームだけ上手くいくという状態を避けられるようになります。
フルスタックエンジニアを採用する
開発スピードを上げるために、フルスタックエンジニアを採用するのもおすすめです。フルスタックエンジニアとは1人で幅広い業務に対応できるエンジニアを指します。
少数精鋭でシステム開発を行えば、コミュニケーションコストが抑えられて開発スピードが上げられます。
システム内製化に取り組む
社内にシステム開発部隊を持たずに、外部のシステムインテグレーターに依頼している場合はシステム内製化に取り組めば、開発スピードが上げられます。
システム内製化を実現するために、社内にシステム部門を設置するのは現実的に難しいと感じる方もいるかもしれません。そのような場合は、汎用的システムはローコード/ノーコードで開発し、複雑なシステムをプロコードで開発すると工夫すれば、システム内製化が実現しやすくなります。
開発スピードを評価する
システム開発スピードを上げたい場合は、目標を設定して実際と比較してみることが大切です。
開発スピード分析に利用する指標は2つあります。
- Change Lead Time:システム開発からデプロイまでの速度
- Deploy Frequency:デプロイされる頻度
併せてシステムやアプリの品質を分析する指標である
- MTTR:発生した事故の平均修復時間
- Change Failure Rate:デプロイされていたもの
のうちシステム事故が発生した割合 も計測しておくと、品質が高いシステムを高速開発できるかを可視化できます。
システムやアプリの開発スピードを高めよう
開発スピードは工夫次第で上げることができます。この記事では9つの方法をご紹介しました。
- 明確な要件を設定する
- 共通作業を仕組み化する
- ローコード/ノーコードで自動化する
- コア業務にフルコミットさせる
- 高品質なコードを記述する
- エンジニアのノウハウを共有する
- フルスタックエンジニアを採用する
- システム内製化に取り組む
- 開発スピードを評価する
ぜひ、この記事を参考にしながら開発手法を見直し、スピードを高めてみてください。
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