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エンタープライズセキュリティとは?8つの対策方法について解説!

企業を取り巻くサイバー攻撃は高度化し、その被害も拡大しています。

個人情報漏洩やシステムダウンといったインシデントは、企業の評判や事業継続に深刻な影響を与える可能性があります。

そこで今回は、エンタープライズセキュリティの重要性と、具体的な対策方法について解説します。

エンタープライズセキュリティとは

エンタープライズセキュリティとは

エンタープライズセキュリティとは、企業で取り扱うIT資産(またはデータ)を脅威アクターから保護するための総合的な取り組みです。

エンタープライズセキュリティを徹底すれば、幅広い攻撃から組織のIT資産(またはデータ)を守ることができます。

・脅威アクターの種類

種類

概要

ハッカー

コンピュータセキュリティを破壊して企業の情報を不正に取得する

インサイダー

社内の者が不正取引のために情報を漏洩する

犯罪組織

ランサムウェア攻撃やクレジットカード情報窃盗などの犯罪行為を行う

ハクティビスト

社会的・政治的な主張し、コンピューターシステムに侵入する

エンタープライズセキュリティとサイバーセキュリティの違い

エンタープライズセキュリティとサイバーセキュリティの違いは「対象範囲」です。

サイバーセキュリティはIT資産(またはデータ)を、マルウェア攻撃やクレジットカード情報窃盗など外部の攻撃から守ることをいいます。

例えば、マルウェア対策製品やファイアウォールの導入などが該当する施策です。

一方で、エンタープライズセキュリティはIT資産(またはデータ)をあらゆる攻撃から守ることをいいます。

例えば、従業員にデータの取り扱い方法をレクチャーするなども該当する施策です。つまり、サイバーセキュリティはエンタープライズセキュリティの一部です。

エンタープライズセキュリティの重要性

エンタープライズセキュリティの重要性

エンタープライズセキュリティの重要性が増した理由は3つあります。

情報漏洩リスクの増大

企業が保有している重要データ(個人情報や機密情報)が外部に漏れる事故の件数が増えています。

株式会社東京商工リサーチ『2023年「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査』によると、2023年に上場企業と子会社が公表した個人情報の漏えい・紛失事故は175件(前年比6.0%増)でした。

情報漏洩した個人情報は前年の約7倍の4,090万8,718人分です。 2023年に発覚した事故は、従業員が不正に個人情報を持ち出し、第三者に流出させる事故が多くガバナンスの徹底が焦点となりました。

また、ランサムウェアやウイルス感染・不正アクセスなどのサイバー犯罪も発生しています。

株式会社東京商工リサートの調査結果からわかるように、情報漏洩リスクは増大しているため、エンタープライズセキュリティ対策を行う重要性が増してきています。

参考資料:株式会社東京商工リサーチ『2023年「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査』

サイバー攻撃の高度化

官公庁や企業の情報漏洩が相次ぐなどサイバー攻撃は高度化しています。

情報処理推進機構「情報セキュリティ10大脅威2022」を参考に代表的なサイバー攻撃をまとめたものが以下の表です。

 

サイバー攻撃名

概要

ランサムウェア攻撃

データを暗号化して身代金を要求する

マルウェア攻撃

特定の企業、官公庁を狙いサイバー攻撃

※標的を下調べした上でサイバー攻撃を行う

ゼロデイ攻撃

VPN製品やパッケージ製品、OSなど、ソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃

フィッシング詐欺

不特定多数の対象に対してメールをばらまき、ウイルス感染させる

DoS攻撃

Webサイトやサーバーに過剰な負荷を与えてダウンさせる

さまざまなサイバー攻撃が登場してきたことから、エンタープライズセキュリティの重要性が増してきました。

 

法規制の強化

ITが普及するに伴い、サイバー攻撃や犯罪が多発しており、日本政府は犯罪を規制するための法律を策定しています。

法律を遵守すること企業信用力を高められるようになり、エンタープライズセキュリティの重要性が増してきました。

 

法律

概要

サイバーセキュリティ基本法

サイバーセキュリティ戦略の策定その他当該施策の基本となる事項等を規定する

IT基本法

高度情報通信ネットワーク社会の形成に関し、基本理念及び施策の策定に係る基本方針を定めている

電子署名認証法

電子商取引などのネットワークを利用した社会経済活動の更なる円滑化を目的とした規定

個人情報保護法

個人情報の適正な取扱いに関し基本となる事項を定めている

マイナンバー法・番号法

マイナンバーの取得、保管、活用などに定義されている

特定電子メール法

原則としてあらかじめ送信の同意を得た者以外の者への送信禁止など、電子メールの使用方法が定義されている

不正アクセス禁止法

識別符号(IDやパスワードなどを指す)の不正取得・保管行為、不正アクセス行為を助長する行為等を禁止する

電子契約法

インターネットでの商取引において画面の操作ミスによる契約(発注、購入など)を無効にすることなどが規定されている

刑法

犯罪と刑罰に関する法律

エンタープライズセキュリティの対策方法

エンタープライズセキュリティの対策方法

エンタープライズセキュリティの対策方法は広範囲に渡ります。ここでは、一般的な対策方法をいくつかご紹介します。

ネットワークセキュリティ

ネットワークセキュリティとは、社内ネットワークをサイバー攻撃から保護するための取り組みです。

以下のような取り組みがあります。

(1)ファイアウォール

ネットワーク上の異常なトラフィックを検知しマルウェア攻撃、脆弱性の悪用、ボットによる攻撃、その他の脅威を阻止します。

(2)DDoS攻撃対策

ウェブサイトやサーバーに対して過剰なアクセスやデータを送るユーザーを特定して、そのユーザーからのアクセスを阻止します。

端末セキュリティ

端末セキュリティとは、PCやスマートフォンなどの端末のウィルス感染や情報漏洩を防ぎます。

以下のような取り組みがあります。

(1)エンドポイントセキュリティ

PCやスマートフォンなどの端末にマルウェア対策ソフトを導入し、ウイルスやランサムウェア攻撃を阻止します。

(2)MDMの導入

PCやスマートフォンの利用状況を管理し、情報漏洩のリスクを軽減します。

(3)シンクライアント端末の導入

PCやスマートフォン上では最小限の処理しか行わず、データ保存や管理、アプリケーションの実行はサーバー側で行うようにする仕組みを指します。

端末の紛失・盗難による情報漏洩の対策になります。

データ保護対策

データ保護対策とは、データの窃盗被害を受けないようにデータを保護することをいいます。以下のような取り組みがあります。

(1)データ暗号化

データを暗号化することで、不正アクセスによる情報漏洩を防ぎます。

(2)DLP(データ損失防止)

DLPとは、情報漏洩を防ぎたい重要な情報を識別して保護するシステムです。社内データの外部への持ち出しを阻止します。

(3)バックアップ

データの定期的なバックアップを行い、万一の事態に備えます。

アクセス管理・認証

アクセス管理・認証とは、社内の情報が漏洩しないようにアクセス権限を管理することなどをいいます。以下のような取り組みがあります。

(1)多要素認証

ユーザーIDとパスワードに加え、別の情報(生体認証など)を用いて認証することで、セキュリティを強化します。

(2)ロールベースアクセス制御

ユーザーの役割に応じてアクセス権限を付与する

(3)シングルサインオン

複数のシステムに一つのIDとパスワードでログインできるため、ユーザーの利便性向上とパスワード管理の煩雑化防止に繋がります。

従業員への教育

従業員に情報セキュリティに関して教育することも大切です。従業員による社外へのデータの持ち出し、SNSへの情報公開などが原因で情報漏洩した事故もあります。そのため、従業員にデータの取り扱い方や、セキュリティ対策に関して教育を行いましょう。

インシデント対応

インシデント対応とは、サイバー攻撃を検知した際に、分析、復旧を行うことをいいます。

従来のインシデント対応は、インシデントを発生させないように工夫することが求められてきました。

しかし、サイバー攻撃が高度化してきて、完全に防ぐことが難しくなってきました。 近年では、インシデント発生時の対応を計画して、早期に対応し被害を最小限に抑える対応を行う必要が出てきています。

セキュリティ監査

セキュリティ監査とは、社内のIT資産(またはデータ)を守るために、適切な対策が取れているかを第三者の目線でチェックしてもらうことをいいます。

セキュリティルール、組織のガイドライン、JIS Q 27002などを照らし合わせながら確認します。情報セキュリティ監査を定期的に実施し、機密情報や顧客の個人情報を適切に管理できるよう体制を整えましょう。

プライバシー規制への準拠

事業を行う国や地域、取り扱うデータの種類によって、適用される法規制が異なります。

また法規制は常に変化するため、定期的に最新の情報を収集し把握しなければいけません。その上で、法規制に準拠した内部規定を整備し、全従業員に周知徹底します。

提携組織の調査

自社と連携して事業を展開する可能性のある組織(企業、団体など)について、その信頼性、能力、そして自社との相乗効果を多角的に評価することをいいます。

不適切なパートナーと提携するとインサイダーなどの被害を受けることになります。このような事態を防ぐために、提携組織の調査は必ず行うようにしましょう。

まとめ

エンタープライズセキュリティとは、企業で取り扱うIT資産(またはデータ)を脅威から保護するための総合的な取り組みです。

今回は、エンタープライズセキュリティ対策方法をご紹介しました。ぜひ、この記事を参考にしながらセキュリティ対策をしてみてください。 consentFlowは、重要なデータを不正なアクセスや使用から保護するために、エンタープライズシステムのセキュリティ要件を満たす製品です。

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