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シチズンデベロッパーとは？DX推進を加速させる組織運用まで解説！
誰でもローコードツール/ノーコードツールを活用して、アプリ開発ができるようになりました。
これらのツールを上手く活用して、社内業務を効率化する人を「シチズンデベロッパー」といいます。大企業を中心にシチズンデベロッパーの採用が始まっていますが、DX推進を加速させるためには必須です。
そこで今回は、シチズンデベロッパーについて解説します。この記事では、どのような組織を運営すれば、DX推進を加速させられるかまで解説しているため参考にしてみてください。
シチズンデベロッパーとは
シチズンデベロッパーとは、専門的なプログラミング知識がなくても、ローコードツールでノーコードツールを活用してアプリを開発できる一般社員のことをいいます。
つまり「シチズンデベロッパー＝非IT人材×アプリ開発」です。
ITRプレスリリースによると、2022年度のローコード／ノーコード開発市場は前年度比16.0%増の709億円となりました。2025年度には市場規模が1,000億円を超えると予測されています。
出典元：ITRプレスリリース
つまり、シチズンデベロッパーが業務アプリを開発して、業務効率化に取り組む動きが出てきています。
プログラマーとの違い
シチズンデベロッパーとプログラマーの違いは「役割」です。
シチズンデベロッパーは社内業務を効率化するために、ローコードツール/ノーコードツールを使用してアプリを開発します。つまり、社内の生産性向上が開発目的です。比較的、小規模プロジェクトとなります。
一方で、プログラマーは新たなアプリを開発するために、プログラミングを使用してアプリ開発します。開発目的はさまざまです。大規模プロジェクトなども担当します。
シチズンデベロッパーが注目される背景
シチズンデベロッパーが注目される背景には、DX推進の遅延です。
経済産業省「DXレポート ～ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開～」では、DXの実現が遅れることで毎年12兆円の経済損失の可能性が謳われています。
DX推進が遅延する理由は、2つあります。
ITエンジニアの不足とレガシーシステムです。レガシーシステムとは20年前のシステムをいいます。古いシステムを拡張するには労力がかかります。また、古いシステムを扱える人が少ないため、管理・維持費が高くなり損失が出てしまうのです。
DX推進の遅延が問題視される中で、シチズンデベロッパーの活用が注目されています。
出典元：経済産業省ウェブサイト
シチズンデベロッパーのメリット
DX推進はプログラマーの役割でしたが、シチズンデベロッパー採用をすると5つのメリットが得られます。
アプリ開発のコストを抑えられる
シチズンデベロッパーを採用すれば、アプリ開発コストを抑えられます。
従来のアプリ開発は「要件定義」「設計書作成」「プログラミング」「テスト」のフローが一般的でしたが、シチズンデベロッパーはローコードツール/ノーコードツールを使用して、直感的にアプリを開発できます。
要件定義や設計書作成が不要で、現場の人がアプリ開発を行うためコミュニケーションも削減することが可能です。
IT部門にアプリ改修を依頼すると、変更する度にコストがかかることが多いですが、そのような悩みからも解放されます。
開発スピードが速い
シチズンデベロッパーであれば、短期間でアプリ開発ができます。なぜなら、自社の業務を把握している管理部門の担当者自身がアプリ開発を行うため、IT部門の人に「どのようなアプリを開発して欲しいか？」など何度もやり取りしないで済みます。
IT部門に発注して承認を得るというフローも必要ありません。
また、ローコードツール/ノーコードツールを活用すれば、コーディング作業も効率化できるため開発スピードを高められます。
現場目線のアプリが作れる
シチズンデベロッパーは、現場の業務に精通した担当者がアプリ開発に携わります。そのため、現場のニーズを的確に捉えて、より実用的なアプリを開発することができます。
また、ローコードツール/ノーコードツールを活用すれば、担当者は嗜好錯誤しながら、より良いアプリを開発することができます。
例えば、営業部門の担当者が顧客管理アプリを開発する場合、顧客とのやり取りで感じている課題などをアプリに反映させて、現場のニーズに合致した、より実用的なアプリを開発することができます。
イノベーションを起こせる
シチズンデベロッパーを採用すれば、組織全体のイノベーション意識を高めることができます。
現場の社員はローコードツール／ノーコードツールで試行錯誤を繰り返しながら、新しいアイデアを検証し、より良いソリューションを開発する習慣が自然と身につきます。 業務を改善するためのアイデアを募るなど、アイデア提案を習慣化することで、さまざまな意見が飛び交うようになるでしょう。
ITスキルを養える
シチズンデベロッパーとして活動させれば、ITスキルを養えます。 ローコードツール/ノーコードツールを用いながら、実際にアプリを開発し、運用する過程で、プログラミングの基礎的な考え方や、データベースの構造、UI/UX設計など、幅広いITスキルを習得することができます。
自らが開発したアプリがビジネスに貢献し、成果を実感することで、ITスキル習得に対するモチベーションを向上させることも可能です。
シチズンデベロッパーのデメリット
シチズンデベロッパーを採用するデメリットは特にありませんが、使用するローコードツール/ノーコードツールは慎重に選びましょう。
例えば、ローコードツール/ノーコードツールの中には、カスタマイズや連携に制限があるものがあります。また、データ容量に上限が設定されているツールもあります。このようなツールを選んでしまうと「思い描いていたアプリが開発できない…」と悩みが出てきてしまいます。そのため、ローコードツール/ノーコードツールは慎重に選んでください。
ケートリックが提供するハイブリット開発ツール「consentFlow」であれば、ローコードとプロコードが使用できます。ローコードツールにありがちな制限・制約を受けることもありません。また、オンプレミスサーバーとの接続やAzure AD等のSAML認証、サーバークラスタリングなどエンタープライズ運用が行えます。
シチズンデベロッパーを上手く活用するコツ
シチズンデベロッパーを上手く活用するコツは7つあります。
マネージャーを育成する
シチズンデベロッパーでDX推進を加速するためには、マネージャーなど決裁者がローコードツール/ノーコードツールについて学んでおく必要があります。
マネージャーがDX推進の知識を身に付けることで、文化変革を牽引し、組織全体の活性化を図ることができます。
Z世代を起用する
シチズンデベロッパーにZ世代を起用することをおすすめします。なぜなら、Z世代はデジタルネイティブ世代で生まれ育ち、テクノロジーに対する親和性が高く、新しいアイデアやツールを扱うことができるためです。
ローコードツール/ノーコードツールなどの新しい開発手法にもスムーズに適応することができます。また、Z世代は多様性と包容性を重視する傾向があり、新しいアイデアを生み出す力も持ち合わせています。
ベンダーのサポートを受ける
ローコードツール/ノーコードツールを使用する上で、操作に悩むこともあるでしょう。そのような場合でも安心できるように、ベンダーのサポートを受けることをおすすめします。
ベンダーは、開発ツールやプラットフォームの専門知識を豊富に持っています。
シチズンデベロッパーが開発の際に直面する問題や疑問点に対して、迅速かつ的確な回答を提供してくれるでしょう。
開発中に発生したエラーやバグの解決、パフォーマンスチューニングなど、技術的なサポートは有償になることが多いですが、サポートを受けることで開発スピードを高められます。
業務内容を把握する
シチズンデベロッパーに業務内容を深く理解してもらうことで、課題や改善点を見つけてもらえます。そして、課題を解決するためのアプリを開発することで、生産性向上が実現できるのです。
現場目線のアプリ開発では、業務プロセスとの整合性を考慮されるので、他の社員の抵抗感を減らし、スムーズに移行できるものが作れます。
運用・改善する
シチズンデベロッパーが開発したアプリを継続して改善することが大切です。ビジネス環境の変化に伴い、業務内容も変化します。そのため、業務内容に合致しているかを定期的に確認し、必要に応じて機能を追加・削除する必要があります。
アプリを改善する場合は、他の社員からフィードバックをもらうとよいでしょう。「こんな機能があれば嬉しい」など、社員の声を反映させてアプリ開発すると、より良いアプリが実現できます。
エンジニアを育成する
ローコードツール/ノーコードツールでアプリ開発をして、ITに強い興味・関心を持った人材が現れたらエンジニアとして育成しましょう。
エンジニアとしての基礎を固めることで、将来より複雑なシステム開発や、AIやIoTなどの最先端技術の活用にも対応できる人材を育成することができます。
エンジニアには複雑な業務を担当させる
エンジニアには複雑なアプリ開発を担当させ、シチズンデベロッパーには簡単なアプリ開発を担当させるという分業体制が有効です。それぞれの役割を明確にすることで、組織全体の生産性を上げられます。DX推進を加速させることができるでしょう。
まとめ
経済産業省のレポートにてDX推進が遅延すると多額の損失が出ることが発表されています。そのため、大企業を中心にシチズンデベロッパーを採用する動きが出てきました。
シチズンデベロッパーでDX推進を加速するためには、カスタマイズやデータ容量の制約を受けないローコードツールが欠かせません。
consentFlowは、ローコード＋プロコードのハイブリッド開発ができるツールです。
シチズンデベロッパーを採用して業務効率化を図りたい方は、ぜひご検討ください。